『くつやの まるちん』  トルストイ原作  至光社 

以前にもご紹介したのですが、「くつやのまるちん」。
クリスマスになると読みたくなる、
ロシアの文豪トルストイ原作のお話。
なんど読んでも胸熱くなり涙あふれてしまう。
わたしはキリスト信仰者というわけではないけれど、その愛の世界、愛の力を愛します。

よいクリスマスを・゜・. *

 『くつやの まるちん』

あるまちに まるちんという くつやさんが すんでいました
まるちんは ちかしつの ちいさな へやに すんでいました
その ちいさな へやには
ちいさな まどが ひとつだけ ありました

まどからは みちを とおる ひとの あしだけが みえて
まるちんは その はきものを みただけで
だれが とおったか すぐ わかりました
みんな まるちんが つくったり なおしたりした
みおぼえのある くつばかりだったものですから

とんとん とんとん
あさから ばんまで とんとん とんとん
ていねいに とんとん
しっかり ぎゅっ ぎゅっ
やさしく ぎゅっ ぎゅっ
まるちんの くつは いっしょうけんめいの いい くつばかり

けれども ほんとは まるちんは
とても とても かなしい きもちで くらしていました

まるちんの おくさんも こどもも ずっとまえに しんでしまいました
まるちんの こころは ひとりぼっちでした
それに なんだか なんだか さびしくて
こころの なかに かなしい なみだが つまっていました
あるひ まるちんは せいしょを よみはじめました
せいしょには かみさまの ことばが かいてありました
まいばん よみました むちゅうで よみました
なせだか こころが やすまりました

あるひ まるちんは ゆめの なかで
きりすとさまの こえを ききました
「まるちん まるちん
あした いくから まっておいで」

それで
あさから まどの そとばかり きになっていました
「ほんとだろうか ほんとに ほんとに
きりすとさまに あえるだろうか」
まるちんは むねが いっぱいです

まどのそとでは ゆきかきの おじいさんが
つかれて ぼんやりしていました
「としを とって つかれることだろう
ちょうど おちゃが あったまっている
そうだ あのおじいさんに ごちそうしよう」
まるちんは おじいさんに こえをかけました
「すこし あったまって いきませんか」

まるちんが まどの そとばかり きにしているので
おじいさんが ききました 「だれか まっているのですか」
まるちんは はずかしそうに こたえました
「なんだか きりすとさまが
おいでになるような きがしてね
きりすとさまって かたは
わしたちのような まずしいものを
とくべつ あいしてらっしゃるようだ
さあ げんきが でるから
もういっぱい どうだね」

ゆきかきの おじいさんは
こころも からだも あったまって
かえっていきました

ときどき きたかぜが びゅうっと ふいていきます
ふと まどの そとを みると
おんなのひとが あかちゃんを あやしていました
あかちゃんは なきやまないし
おんなのひとは なつの ふくのままで さむそうです
「もし おかみさん うちに はいりなさい」

おんなのひとは あさから なにも たべていなかったので
あかちゃんに あげる おちちが でませんでした
まるちんは ぱんと すーぷを たべさせ
じぶんの うわぎを わたしました
おんなのひとは うわぎを うけとると
なきだして しまいました
まるちんも なきそうに なりました
おんなのひとは うわぎに あかちゃんを
しっかり くるんで かえっていきました

まるちんは また しごとに かかりました
まどの そとで なにか こえが きこえます
おとこのこが おばあさんの りんごを とろうとしたので
おばあさんは ひどく おこっていました
まるちんは とびだしていって さけびました
「おばあさん ゆるしてやりなさい」
そして おとこのこに いいました
「おばあさんに あやまりなさい
もう こんなことを しては いけないよ」
おとこのこは おばあさんに あやまりました

「ゆるすって ことは むずかしいけど
とても たいせつな ことのようだ」
まるちんは こころの なかで つぶやくように
そんなことを いいました 
すると おばあさんは 「そうだね」と ためいきを ついて
なんだか やさしい きもちに なりました
「おばあさん ぼくが にもつを もってあげるよ」
おとこのこも やさしい きもちに なって
ふたりで なかよく かえって いきました

まるちんは いえに かえり
また しごとを はじめました
くらくなったので らんぷを ともし
どうぐを かたづけ
そして たなから せいしょを とりだして
きのうの つづきを よもうとしました
そのとき きゅうに
きのうの ゆめの なかの きりすとさまの こえを おもいだしました
そして
まるちんは だれかが いるような きがしました

ひるまの ゆきかきの おじいさんが あらわれ にっこり わらいました
そして あかちゃんを だいた おんなのひとも
おばあさんと こどもも あらわれ にっこり わらいました

「まるちん わたしが わからなかったのか
あれは みんな わたしだったのだ」

「ゆめではなく ほんとうに ほんとうに
わたしは きりすとさまに おあいできた」
まるちんの こころは よろこびで いっぱいになりました

「まずしいひと ちからのないひと
びょうきのひとや いえのないひとの なかに
わたしは います」
まるちんの つくえの うえの せいしょには
きりすとさまの ことばが こう かかれてありました

     ・・・・・

『くつやの まるちん』  トルストイ原作  至光社 
[2016/12/24 16:37] | 未分類 | コメント(0) |
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プロフィール

ヒーリングハーブズ&アロマ

Author:ヒーリングハーブズ&アロマ
現在、生活の木(原宿表参道校)にて、
アロマ、ハーブを使ったセルフケア講座、
【ビューティエイジング★セルフケア 
~植物とともに、季節とともに~】
開催中。

(社)日本アロマ環境協会(AEAJ)認定
   アロマセラピスト、インストラクター
特定非営利活動法人 
日本メディカルハーブ協会(JAMHA)認定  ハーバルセラピスト
和み彩香   カラーセラピスト
I.P.M.認定 ヘナ・インストラクター
ICGT(The Institutl of Crystal and Gem Therapists)認定 クリスタルセラピスト
アロマエンライトメント・プラクティショナー
(サトルアロマテラピー)
シータヒーリング・プラクティショナー

   * * * * *

ヒーリングハーブズ&アロマテラピー 
     LA'A KEA (ラアケア) 主宰
(講座、施術は、原宿、文京区白山、阿佐ヶ谷、他
ご訪問も可)

   * * * * *

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アロマやハーブ、そして石は、
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植物や石の力に魅せられ、助けられながら、人生という旅を楽しんでいます。
そして、
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皆さま本来の、美しさ、しなやかさが、
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